もうすぐワールドカップのブラジル大会が始まります。当然サッカー関連本がたくさん発売になり収まりきらないくらいになってきました。
その中に気になる本が一冊。二見書房発行の「ヨハン・クライフ サッカー論」です。本書はパスやドリブルなどの技術、センターフォワードやハーフセンターバックなどポジションの役割などクライフの「65年間のサッカー哲学をすべて明かす初の戦術書」となっており、直接ワールドカップとは関係ありません。ただクライフ率いるオランダがかつてワールドカップにおいて披露した華麗なる「トータルフットボール」はいまだ語り継がれており、その「トータルフットボール」と同様に私達をワクワクさせてくれるようなクライフ哲学に満ちたコミックも登場してきています。
その代表はタイトルからも明らかな「夕空のクライフイズム」。とある高校に現れた新監督&その娘たるコーチは極上のクライフ信奉者。3-4-3というフォーメーションの解説にしても小ネタを多用し戦術に興味のない人にも面白く理解できるよう工夫されています。クライフちっくな発言を作中引用させていただくと「私達だけが挑めるんです、クライフに。最も美しいサッカーに。その為ならば、勝つことくらい、あきらめましょう」--現在のところ1巻が発売になっています。
もう一つオススメは「さよならフットボール」です。こちらは中学校が舞台でフィジカルvs.トータルフットボールな一戦。女子が絡んでくるのが見ものであり読後感も抜群。同じくクライフちっくな発言を作中引用させていただくと「ポジションチェンジを繰り返しながらパスを繋ぎフリーでボールを持てる状態を作る。そこで個性が生きチームが機能し躍動する。フットボールはどこまでいってもパスゲームなんだ」--こちらは2巻で完結しています。